【前提】Q.そもそも未経験でコンサルに転職することは可能か? A.十分可能だが、入念に対策する事を強く推奨。
過去に私も未経験からコンサルティングファームに転職したことがあり、現在はある転職サイトの役員(CxO)を勤めております。
冒頭の問いについて、結論から言うと下記の通りです。
【問:未経験でコンサルに転職することは可能か?】
- 未経験でコンサルに転職することは十分可能。
- DXブームにより案件が増加しており、昔より易化傾向。現在多くの人が未経験採用(ポテンシャル採用)でコンサルに新たに転職している。第二新卒も多い。
- 但し、採用難易度は依然高く、模擬面接などの対策は必ずした方がいい。
- 特に職歴・学歴で劣る方ほど、より綿密に選考対策をすることが必要。
具体的に言うと、未経験でコンサル転職に成功した人は以下のような傾向があります。
【未経験からコンサル転職に成功した人の特徴】
- 【年齢】未経験採用の場合、第二新卒から高くても30代半ばまで。40代以上は厳しい(なお、戦略コンサルの場合は20代じゃないと厳しい)
- 【職歴】基本的には「就活時の難関企業」にいるほど有利。とはいえ例えば現在無名企業にいたとしても応募ポジションのコンサルティングテーマに近しい業界・職務経験がありかつそこで成果を出していれば問題ない。
- 【学歴】基本的には地頭を求めるので旧帝大早慶多数。日東駒専でも転職できたケースも最近増えているが、その場合は採用ポジションのテーマに関連する業界・職務経験がありかつそこで成果を出していることが必須条件。
- 【地頭】非常に求める。地頭力を測るために「ケース面接」という特殊な面接手法を行うファームが多い
- 【志望動機】昔は適当でもよかったが、今はかなり求めるようになった。具体的にはビヘイビア面接で問う事が多く、足元救われないよう対策することを推奨
- 【必要な対策】内定者で無対策で入社できた人は少数。基本的には書類選考対策・ケース面接を初めとする各面接対策が必要。また学歴や職歴に劣る方は書類や面接でのアピールの仕方は練りこみ必要。特に戦略コンサルの場合はかなり難易度高く、入念なケース面接対策に加え、難解な筆記試験対策が不可欠。
- 【必要な対策期間】総合コンサルの場合でも最低でも2週間~1か月程度対策をしないと内定が出ない方が多い。一方で戦略コンサルの場合はとても難易度が高く、半年~1年は対策する事を強く推奨。
以上を踏まえるとコンサル未経験者が転職エージェントを使うメリットは以下の5点になります
※注:但し全て「コンサルの選考ノウハウがあるエージェント」に限ったメリットであることに留意
【コンサル未経験が転職エージェントを使うメリット】
- コンサルに特化した選考対策を「過去問DB」を基に徹底的に出来る(特に書類、通常面接、ケース面接)
- 特に元コンサルのエージェントの場合、ケース面接など「実践対策」が豊富にできる
- 各ファーム毎の選考内容が事前に詳細に分かる(例:ケース面接の有無)
- ファームから信頼されてるエージェント経由で応募すると、直接応募より書類通過率が高まる
- 内定が出た際も、入社条件(年収・時期など)を交渉しやすい
但し、上記に挙げたメリットは全て「コンサルに特化した選考対策ができる転職エージェント」に限った話です。それ以外のエージェントでは上記のメリットは一切享受できません。
そのため転職エージェントを使うデメリットは次の2つに集約されます。
【コンサル未経験が転職エージェントを使うデメリット】
- 「コンサルの選考ノウハウがないエージェント」に当たるリスク
- 「クライアントファーストじゃないエージェント」に当たるリスク
以上のようなメリットデメリットがあるので、主にコンサル未経験者が相談するといいエージェントは例えば以下のようなエージェントだと思います。どこも「対策力」に強い特徴があるところですね。
【コンサル未経験者に推奨するエージェント例】
一方、上記以外で下記3社がコンサル専門エージェントでは有名なのですが、主にコンサル経験者向けだったり、フォローの仕方が上記4社に比べては少し淡白なので、コンサル未経験者の方は相談の優先順位下げた方がいいと思います。
(※コンサル経験者の方は相談して問題ないです)
【コンサル未経験者にはあまり推奨しにくいエージェント例(経験者向け)】
本日は、「コンサル未経験で転職エージェントを使うメリット・デメリット」、「コンサル未経験者に推奨する転職エージェント」、「未経験者がコンサルに転職した時のやりがい・ギャップ・年収」について、詳しく解説したいと思います。
【執筆者】
転職サイト/就活サイトの中の人
某転職サイトと就活サイトを運営する会社の役員(CxO)です。過去に自分自身も未経験からコンサルティングファームへの転職経験あり。人材業界10年目で自分も4回転職。転職市場はブラックボックスが多い事に問題意識を感じ、本サイトにて「忖度なく」知っている事を話します。twitterフォロワーは合計10,000名超。
twitter:就活サイトの中の人
twitter:転職サイトの中の人
- 【前提】Q.そもそも未経験でコンサルに転職することは可能か? A.十分可能だが、入念に対策する事を強く推奨。
- コンサル未経験者が転職エージェントを利用する5つのメリット
- コンサル未経験者が転職エージェントを利用する2つのデメリット
- 未経験からコンサルを志望する人に推奨する転職エージェントリスト(4選)
- 未経験からコンサルに転職できる年齢
- 未経験からコンサルに転職できる職歴・職務経験
- 未経験からコンサルに転職できる学歴
- 未経験からコンサルに転職する際に求められる能力・知識
- 未経験からコンサルに転職する際に求められる資格
- コンサルティングファームの年収事情
- 未経験からコンサル転職後に後悔・失敗した事は?~コンサル転職者の感想~
- 未経験からコンサル転職した後のネクストキャリアは?
- 【参考】コンサルティングファーム各社の選考対策方法・転職成功方法・面接内容・面接フロー
コンサル未経験者が転職エージェントを利用する5つのメリット
先ほど簡単に解説したように、コンサル未経験者が転職エージェントを使うべきメリットは以下の5つに集約されます。
※注)但し全て「コンサルに特化した選考対策ができる転職エージェント」に相談した場合に限った話であることに注意
①コンサルに特化した選考対策を「過去問DB」を基に徹底的に出来る(特に書類、通常面接、ケース面接)
これが「コンサル特化型転職エージェント」に相談する最大のメリットだと考えます。
なぜなら、コンサル業界専門の転職エージェントを利用すると、あなたは彼らが持つ過去の面接で出た通常面接・ケース面接の「過去問DB」を全て閲覧することができます。
エージェント側もこのDBを基に、各ファーム毎の書類通過のポイントや面接の出題傾向・通過するためのポイントや対策方法のレクチャーをまとめています
私も過去に未経験からコンサルティングファームに転職した際はアクシスコンサルティング・ASSIGN・コンコードを利用したことがありますが、彼らの過去問DBのおかげで、「次の面接で、過去にどのような質問が出たか?」「内定者と落選者がそれぞれその質問にどう回答したか?」を常に事前に知ることができました。
そのため、とても入念に選考対策をすることができましたね。
逆に言うと、リクルートやDODAのような一般の総合大手エージェントはこのようなDBはありませんので要注意です。
②特に元コンサルのエージェントの場合、ケース面接などの「実践対策」が豊富にできる
なぜ元コンサルの方がエージェントにいると有効かというと、コンサルで頻出されるケース面接のような難易度の高い選考に対して、「正しい解き方・回答」「正しい練習の仕方」が分かる練習相手がいないと、いつまでも芯を喰った回答ができるようにならないから、です。
ちなみに、そもそもこの記事を読んでいる時点で「ケース面接」についてご存じでしょうか?
ケース面接とは、具体的には下記のような問題(ケース)が出される面接です。
「吉野家の売上を2倍にする戦略を考えてください。」
「10年後家具業界はどうなると思いますか?科学技術とグローバル化の発展を考慮してあなたの見解を教えてください。」
「日本は原発を続けるべきか?続けないべきか?」
もしケース面接について今初めて知ったという方は、今受けたら100%落ちるでしょう。
コンサル業界を受ける際のセオリーは、コンサル業界出身のキャリアコンサルタントが「ケース面接の模擬面接」を無料で何度もしてくれるエージェントを選ぶことです。
特にアクシスコンサルティングやASSIGN、コンコードのようなコンサル業界専門の転職エージェントを利用すれば、元コンサルのエージェントが各ファームの「面接過去問DB」を基に模擬面接を何度でもすることができます。
逆に言うと、リクルートエージェントやdoda、JAC、パソナのような一般の大手総合エージェントはこのような対策はしてくれません。
私(中の人)が知りうる限りでは、日本でケース面接対策がしっかりできるエージェントはほんの数社しかないのでエージェント選びには注意しましょう。
なお、ケース面接については【元戦略コンサルが解説】ケース面接とは何か?解き方・選考対策の基本の記事でも解説しておりますので、是非お読みください。
③各ファーム毎の選考内容が事前に詳細に分かる(例:ケース面接の有無)
実はコンサルティングファーム各社によって、選考内容も選考回数もかなり違う点があります。
各ファームに対して画一的な対策をしてしまうと、必要な対策が漏れるケース、逆に過度な対策をしてしまうケースが頻発しますので、各ファームの選考に精通しているエージェントに相談してから臨んだ方がいいでしょう。
例えばの一例ですが、以下のような各ファーム・ポジション毎の選考内容の違いを事前に把握していると、選考対策をする上で非常に有利です。逐一エージェントに各ファームの選考内容を確認してから臨みましょう。
- ケース面接は外資では頻出しますが、日系ではしない所が多いです(日系で出るのはDI、IGPI、CDIなど戦略系)
- 外資でも非戦略のポジションだとケース面接の回数は出ても最大1回(やらないポジションも最近は結構ある)なのですが、戦略コンサルタントのポジションの場合は3回以上必ず出ます。ちなみにマッキンゼー・ベインは5~6回出るのが通常です。
- とはいえ戦略ファームでも、IT系のポジションなど非戦略のポジションの場合、ケース面接はやるはやるがそれ自体の選考基準は低く、IT知識・経験が高ければOKなどのように、ポジション毎にケース面接の難易度はかんり違ったりします。
- ちなみに戦略コンサルタントの場合は筆記試験を課すところが多く、かつ合格ラインがかなり高いので筆記試験専用の対策が必要です。
④ファームから信頼されてるエージェント経由で応募すると、直接応募より書類通過率が高まる
各ファームから見ても、「良い候補者を的確に推薦してくれる信用を得ているエージェント」「全然的外れなエージェント」というラベル付けあります。
そのため、各ファームから信頼度の高いエージェント経由で応募する方が、その他のルートで受けるより圧倒的に選考通過率が高まります。
ちなみに各ファームから見て、最も期待値を低く設定している選考ルートは自社HPや広告経由の「直応募」です。
なぜなら誰でも応募できるがゆえに、有象無象の方が多数応募してくるため、期待値が下がるのです。そのためコンサルを受ける時は「直応募」は避けた方がいいでしょう。
その他の代表的な応募ルートで言うと、「面接確約スカウト」があると思います。
これは学歴職歴に自信がない方に限って言うならこのルートで応募してもいいと思います。
ただ基本的には、コンサル転職の鬼門は「面接」ですので、書類も面接も面倒を見てくれるエージェント経由の方が、面接は独力で対策しないといけない「面接確約スカウト」経由よりも、総合的な応募内定率は高まる人の方が多いと中の人としては思います。
⑤内定が出た際も、入社条件(年収・時期など)を交渉しやすい
他の4つのメリットに比べたら、これはあまり大したメリットじゃないんですが、エージェントを通じて応募した方が鳴いて入れた後の交渉もしやすいです。
理由は二つあります。
一つ目の理由は、これは普遍的な人間心理の話でして、お金とか入社時期のような「大事な話」を直接要求してしまうと、「この人何かがめついているね」「足元見ているね」と心象が悪くなり、条件を引き出しにくくなる、かつ入社後も心象が悪くなりやすい、ということですね
これについては、候補者本人が直接言うのではなく、エージェントを通じて本音をかみ砕いて話してもらった方が、人間心理として「うまく伝わりやすい」ケースの方が多いです。
もう一つの理由は、エージェントが相場観を踏まえたうえで可能な提案条件ラインをアドバイスしてくれる、ということです。
エージェントは各ファームの当該ポジションの年収水準や入社時期の柔軟性を、過去の事例を基に知っていますので、成功率が高そう・ブレイクしそうなオファー条件のラインを良く知っています。
そのため、エージェントのレビューを入れたうえでオファー条件を交渉した方が、無茶な条件交渉することも少なくなるでしょう。
私も信頼できるエージェント経由でうまく交渉したことで、 オファー年収が当初の想定額より200万円ぐらい上がったことがありますね
ちなみに最後に交渉開始時期について1つ留意ですが、内定前に交渉するのは悪手なので、内定後に交渉するようにしましょう。
内定前にお金や時期の話を明確にすると、がっついている候補者と思われ心象が悪いです。
コンサル未経験者が転職エージェントを利用する2つのデメリット
一方、コンサル未経験者が転職エージェントを利用する際のデメリットは、下記の2点です
①「コンサルの選考ノウハウがないエージェント」に当たるリスク
- そのようなエージェントが担当した場合は、とんちんかんな対策をする事になります。信頼されるエージェント経由なら受かっていたファームも全滅する可能性が高くなります
- リクルート・doda・JACのような大手エージェントでも、未経験からのコンサル転職の場合、的外れな対策をしてしまうケースが多いので、基本的には「コンサル転職に特化したエージェント」に相談するのがセオリーですね。
②「クライアントファーストじゃないエージェント」に当たるリスク
- 面談で自分の話をきちんと聞いてくれない・決めつけられがち、面談後の連絡がしつこい・応募を迫られる、内定が出たら入社を迫られる、みたいなことがありえます。
- これはあくまで同じ転職エージェントでも、キャリアコンサルタントのタイプによってクライアントファーストの高低は差がありますね。
- とはいえ、基本的には「このエージェントはコンサル転職で良い」と言われているエージェントは、非クライアントファーストな担当の含有率がかなり少ないというのが私の経験則ですね。
- この後コンサル業界で未経験者向けに良いと言われているエージェントを、僕の知る限りの範囲ですが詳しく共有しますね
未経験からコンサルを志望する人に推奨する転職エージェントリスト(4選)
未経験からコンサルを志望する人に「ここを使った方がいい」と中の人が考える転職エージェントを4社紹介します。
【1位】アクシスコンサルティング
特徴 |
総合コンサルティングファームへの転職実績で日本No.1の転職エージェント |
選考対策 |
★★★★(総合コンサルの場合) |
転職実績 |
★★★★★ |
求人案件数 |
★★★★★ |
【公式サイト】https://www.axc.ne.jp/
BIG4(Deloite・PwC・KPMG・EY)やアクセンチュアを代表とする総合系コンサルティングファームの転職において、現在日本で最も転職成功しているエージェント、それは「アクシスコンサルティング」です。公式サイトはこちらです。
アクシスコンサルティングは日本のコンサル特化型転職エージェントの代表企業の一社であり、戦略系総合系問わずコンサル全般を守備範囲にしています。特に強いのがアクセンチュアやBIG4をはじめとした総合コンサルへの転職です。
アクシスコンサルティングは総合コンサルの転職において、後述するmovinやコンコードを上回り、転職成功数で最多のエージェントとなっています。
アクシスコンサルティングの強さの秘訣は過去の実績もあることから「総合コンサルの選考プロセス全般の対策に強いこと」と「総合コンサルの独自求人を知り尽くしていること」です。
総合コンサルの選考は書類選考+通常面接2~3回(内、1回はケース面接を行うポジションが多い)が通常の選考フローであるため、ケース面接対策だけでなくES・通常面接により「募集ポジションにいかにフィットしている人物かをアピールすること」が重要です。
これに対し、アクシスコンサルティングは過去の総合コンサルの選考内容・選考結果を膨大に蓄積することにより、ケース面接対策・通常面接対策の両方の選考対策に強いという特徴があります。
※しかも無料で何度でも選考対策(書類、筆記、ケース面接他)をしてくれます。
また各総合ファームのパートナーやディレクター陣との太いパイプを持っていることも強みの一つでしょう。
「今度新しいチームができるけど、公にできないのでとりあえずアクシスコンサルティングに相談しよう」となるケースが多く、非公開の独自求人を多く保有しています。
また、マッキンゼーやBCGを代表とする戦略コンサルに転職するときも、DX絡みのコンサルタントポジションにおいては豊富な対策ノウハウを持っているようです。
とはいえ、アクシスコンサルティングにも限界があります。
具体的には後述する他のエージェントよりも「ケース面接対策」にやや劣るという点です。なぜなら戦略コンサル出身の転職エージェントが少ないためです。そのため戦略コンサルの転職では少し限界があります。
一方で総合コンサルの選考の場合は、前述したようにケース面接は最大1回しか出ない(むしろケース面接が無いポジションも結構ある)+アウトプットで求めるクオリティーもやや低めですので、問題ないでしょう。
以上の理由から、アクセンチュアやBIG4など総合コンサルを受ける時は、内定実績・選考対策力の総合評価でアクシスコンサルティングを第1位に選んでいます。
アクシスコンサルティングの「約5000名」の現役コンサルタント・「20,000名」の転職支援で得たノウハウとは?
【2位】コンコードエグゼクティブグループ
特徴 |
コンサルティングファーム対策で日本No.1のエージェント |
選考対策 |
★★★★(総合コンサルの場合) |
転職実績 |
★★★★ |
求人案件数 |
★★★★★ |
【公式サイト】https://www.concord-career.com/
総合コンサルティングファームへの転職において、もっとも対策力に優れた転職エージェントの1つ、それが「コンコードエグゼクティブグループ(以下、コンコード)」です。公式サイトはこちらです。
コンコードは後ほど戦略コンサルの章で詳しく解説しますが、マッキンゼー・BCGを代表とする戦略コンサルの対策では日本でNo.1です。そして戦略コンサルほど圧倒的ではありませんが、総合コンサルの対策においてもトップクラスです。
ちなみにコンコードの社長は後ほど紹介するmovinの出身者です。
コンコードの強さの秘訣は「コンサルファーム各社の過去問DBと選考対策ノウハウが圧倒的であること」です。
まず、コンコードの社内に通称「コンサル過去問の閲覧部屋」があります。
これはコンサル転職をコンコードを通じてだけ行うと約束してくれたユーザーだけが利用可能です。
加えて、コンコードのキャリアコンサルタントは約半数の方がコンサル経験者・コンサル内定獲得者であり、彼らが対面で何度もケース面接対策をしてくれます。McKinsey・BCG・Bain出身のキャリアコンサルタントが何人もいるのは他にない強みです。
とはいえコンコードにも限界はあります。
まず一つ目は、ユーザーの声によると学歴や社会人経歴によってサポートが少なくなる場合があるようです。
もう一つは、担当するエージェントによってあまりコンサルの選考対策が得意ではない・手厚くない方もいるということです。
上記の理由からでしょうか、例えばあるユーザーの方は「対面でケース面接対策をしてくれたが、クオリティーは微妙だった」と中の人に語ってくれました。
上記の対策として、コンコードに相談する際には、担当エージェントについて必ずリクエストした上で相談するといいでしょう。
コンコードはビズリーチのようなエージェントポータルサイトには基本掲載されていないので、キャリア面談の相談は会社HP経由になります。
そのお問い合わせフォームを書く際に、担当コンサルタントの希望を書いておけば、ほぼ希望通りの担当をつけてくれるでしょう。
コンサル&ポストコンサル転職 |コンコードエグゼクティブグループ
【3位】アサイン
特徴 |
2021年度ヘッドハンター・オブ・ザ・イヤー奥井氏を初めとする、コンサルの選考対策に強い転職エージェント |
選考対策 |
★★★★★(総合コンサルの場合) |
転職実績 |
★★★★ |
求人案件の網羅度 |
★★★★ |
【公式サイト】https://assign-ic.com/
総合コンサルティングファームへの転職対策において、日本で最も優秀なエージェント奥井亮氏を抱える転職エージェント、それが「アサイン」です。公式サイトはこちらです。
アサインはコンサル転職志望者を中心に20代30代のハイクラス転職に特化したエージェントです。
アサインは奥井氏を筆頭に、総合コンサルの内定率が業界内でも突出して高いのですが、その理由は2つあります。
- CEOの小瀬村氏と取締役の奥井氏が総合コンサルの出身者であることもあり、総合コンサルの「通常面接」「ケース面接」両方の選考対策に強い
- 候補者の「志」を大事にしたキャリアカウンセリングを行うため、「通常面接」の対策の質が特に高い
特に2021年度ヘッドハンター・オブ・ザ・イヤーを獲得した奥井亮氏を中心に、「キャリアコンサルタントの質の高さ」に強みを持っています。
奥井氏は「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2021」において、4,600人の転職エージェントの中から「2021年度ヘッドハンター・オブ・ザ・イヤー」に選ばれました(ちなみに奥井氏は、2020年度の同AWARDではコンサルティング部門MVPを獲得しています)。
その結果、他のエージェントが通常内定獲得率が5%未満といわれる中、アサインは平均50%と非常に高い内定獲得率をたたき出しています。
ただし、アサインにも限界はあります。
それは「総合コンサルの転職には強いが、戦略コンサルの対策は限界がある」ことですね。
戦略コンサルの選考はケース面接の回数も選考基準も格段に上がるため、3か月以上の徹底した対策が必須であり、その点では後ほど戦略コンサルの章で詳しく紹介するコンコードやwayoutが一歩抜きんでています。
一方で、総合コンサルはケース面接と通常面接のバランスの良い対策が必要であるため、ケース面接だけできればいいわけではありません。この点ではアサインは圧倒的な選考対策ナレッジを持っているので、相談してみるといいでしょう。
20代-30代ハイエンドの転職支援 | 株式会社ASSIGNがヘッドハンター・オブ・ザ・イヤーに選ばれた理由とは?
【4位】Wayout Strategic Partners
特徴 |
戦略コンサル経験者によるコンサル業界・M&A専門エージェント |
選考対策 |
★★★★★(戦略コンサルの場合) |
転職実績 |
★★★★ |
求人案件数 |
★★★★ |
【公式サイト】https://wayout-strategic-partners.com/
2019年に設立されたにも関わらず、日本トップクラスの圧倒的な戦略コンサル内定率を出しており、志願者の評価が急速に高まっているエージェント。それが、Wayout Strategic Partners(以下、Wayout)です。公式サイトはこちらです。
これはある現役戦略コンサルタントに聞いた話ですが、Wayoutは10名強と小規模エージェントにも関わらず、現在TOP6(=外資戦略ファームのMcKinsey・BCG・Bain・A. T. Kearney・Roland Berger・ADLを指す)の日本の戦略ファーム内定者の10%強はWayout経由だそうです。
Wayoutの強みは2つあります。
1つ目は、「元戦略コンサルタント」の視点で「考える力」にフォーカスして対策してくれるため、ケース面接対策のクオリティが非常に高いことです。
- 戦略ファームを受ける志願者には、現在ほぼ代表か副代表が支援してくれるのですが、代表の石井さんはEY戦略部門(おそらくEYパルテノンでしょう)、副代表のエージェントの新美さんはマッキンゼー出身者です。そのため、高確率で戦略コンサルタント経験者が担当についてくれます。
- 加えてケース面接対策のスタイルも、ただ過去問とその模範回答をシェアする対策ではなく、候補者とのディスカッションをベースにしたケース面接対策を徹底的にしているため、ケース面接突破に必要な「考える力」が他社より鍛えられやすくなっています。
- なぜなら、これはMBBのコンサルタントも以前同じことを言っていたですが、戦略コンサルのケース面接で面接官は候補者の知識ではなく「考える力」を最重要視しているからです。
もう一つは、「ケース面接対策を対面で何度もしてくれる」ことです。
- Wayoutは、戦略ファームにアプライする前に候補者に3~4回ほど対面で選考対策をして、Wayoutのゴーサインが出てから初めてアプライするのが普通になっています。
- そのため、日本最難関の1つとされる戦略コンサルの選考を万全の対策して臨むことができるでしょう。また選考対策の範囲も書類~筆記~ケース面接~ビヘイビア面接と幅広いです。
このような強みもあり、Wayoutを利用したユーザーから「ケース面接対策のFBもどこよりも的確でレベルが高い」という声を何人もお聞きました。
一方でWayoutにも限界があります。
それは、石井さんと新美さんの対策力が高いがゆえに、担当するキャリアコンサルタントが誰かによって、対策力にどうしても差が出てしまうことです。
もし石井さんと新見さんのどちらかに絶対に担当してもらいたいときは、Wayoutはビズリーチを利用しているので、ビズリーチ経由でバイネームで相談申し込みをするといいでしょう(Wayoutはリクルートダイレクトスカウトは利用していないようです)。
以上のことから、中の人としてはWayoutを、書類添削ベースのmovinやその他エージェントよりも、ケース面接対策の質では圧倒的に高いと評価させていただきました。
日本でトップクラスの戦略ファーム対策を提供するエージェント、「Wayout Strategic Partners」とは?
未経験からコンサルに転職できる年齢
未経験の場合、基本的には第二新卒から30代半ばぐらいまでと言われていますね。
30代後半移行の転職は難しく、40代・50代での未経験者入社は相当なプロフェッショナル出ない限りまず無理・レアケースと考えていいと思います
一番入りやすいのは20代後半~30歳位だと思いますね。
ただ例外的に戦略コンサルタントはMBA以外は20代までと言われており、早ければ早い方がいいので要注意です。
なぜ戦略系以外の一般的なコンサルファームで20代後半~30歳位が一番入りやすい理由は下記の通りです。
- ファームがコンサル業界未経験者に特に期待しているのは、ターゲットとしている顧客特有の業界知識・職務知識です。
- 例えば分かりやすい例ですと、自動車業界をターゲットにしているコンサルティングチームの場合は、自動車特有の事業構造・技術・知識・力学などを理解している方が即戦力になりやすいと考えるということです。
- 上記の例はインダストリーカットの例ですが、ファンクションカットの場合も同様です。例えば人事コンサルティングチームの場合は、例えば「人事経験者」の方が当然ながら即戦力になりそうだとみなされます。特に会社規模としてはコンサルの顧客となりやすい「大企業の人事経験者」の方が、より顧客の事情に精通していそうだとみなされるでしょう。
- この職務経験は最低でも3年、通常ですと5~7年はないと「経験」とみなされるほど仕事を任されていないケースが多いので、結果的に20代後半~30歳位の方が一番入りやすいというわけです。
- ちなみに30代前半からは、コンサルファームでは管理職であるマネージャーを勤める方が増えてくるので、年齢バランス的にも20代後半~30歳位が、各ファームとしても一番採りやすいでしょう
逆に第二新卒の場合ですと、経験というよりはその名前の通り「新卒の代わりの育成対象」としての採用となります。
- 社会人経験3年未満ですと、経験というほど業界経験・職務経験があるとは一般的にはみなされません。
- そのため、第二新卒の採用の際はポテンシャルを推しはかるうえでは「業界経験・職務経験」ではなく「学歴」や「新卒で就職した企業の採用難易度」などがより重視されるようになります。
- 加えて、面接での回答による「地頭」「リーダーシップ」「コミュニケーション力」のポテンシャル評価がより重視される傾向にあります。
- そのため、第二新卒の方ほど「ケース面接」のような地頭を推しはかる試験が1回以上出されるケースが多くなるでしょう。
- また、第二新卒に期待されている「新卒の代わりの育成枠」というポジションの性質上、入りやすい時期というのは新卒採用が売り手市場で中々各ファーム採用できない時期です。
- そのため好不況の波により第二新卒が入りやすい時期・入りにくい時期が変わってきます。そのため第二新卒の時は今はコンサルに第二新卒が入りやすい時期か否かをよく情報収集した上で見極めたうえで受けるようにしましょう。
逆に30代後半以上だとなぜ入りにくくなるかと言うと、30代後半以上からは「マネージャー」「部長」の役割を必須で求められるようになるからです。
- 実力主義であるコンサルティングファームは比較的年齢の上下にゆるい環境ではありますが、30代後半以上の方がジュニアポジションで働いていることは周りから見て扱いにくい・頼みにくいとみなされやすくなります。
- 通常ファームとしては、30代後半以上にはコンサルティングプロジェクトのデリバリーを担うマネージャーとしての役割や、新しいコンサルティングプロジェクトを営業獲得してくるパートナーやシニアマネージャーの役割が期待されています。
- 要は、育成などはもうしていられないポジションなわけですね。
- ですので、もしまだジュニアクラスの能力しかないと「あのマネージャーはなぜ私より全然仕事できないのにマネージャーなのか?」と反発を食らうことが容易に想定されるので、ワークしないわけです。
- というわけで、コンサルに未経験から入る場合は、30代後半からだとよほどの事がない限りきついので、それまでに門を叩くことを検討しましょう。
未経験からコンサルに転職できる職歴・職務経験
基本的には就活の時に難関とされていた企業にいるほど有利です。
その理由は2つあります。
- 現職が大企業の場合、「ファーム自身のターゲット顧客とまさに似た企業の経験があるから」
- ターゲット顧客の仕事の進め方・経験・ノウハウ・知識があった方が、当然ながら入社した後に即戦力として活躍しやすくなります。
- 現職がターゲット顧客と全然違うとしても「就活時の難関さは、優秀さを期待しやすい指標になるから」
- 一般的な傾向として、就活で入社難易度が高いとされている企業の出身者程、コンサルが求めている「論理的思考力」「コミュニケーション力」「リーダーシップ能力」が高いという比例関係があります
そのため、ファーム側としても選考時の加点要素としてこれを加えることは適切と言えるでしょう。
とはいえ、例えば仮に現職があまり知名度が高くない企業だったとしても、応募しているコンサルティングテーマに近しい業界・職務を経験しており、かつ、高い成果を発揮していればコンサルに入社することは十分可能です。
- 例えば過去の例で言うと、日東駒専の方でクレジットシステム開発をしている無名企業に新卒で就職した20代後半の企画職の方が、当該ファームでクレジット関連のテーマのプロジェクトが増えていることが背景にあり、BIG4の金融系インダストリーのチームに採用されたケース、などありますね。
- この例のように、仮に現職が無名企業にいたとしても、その会社での経験と生かをきちんと噛み砕いてアピールすれば、コンサルでも活躍できると評価され採用される可能性は十分あるということです。
- 特にIT関連ポジションの場合だと、顧客から引き合いが強く採用ニーズが旺盛な一方、採用競争が苛烈なポジションなので、この傾向が一層強いですね
- とはいえ、現職の知名度が低い方の場合はこの「きちんと嚙み砕いたアピールの仕方」が極めて重要であり、うまいアピールの仕方ができないと、ほぼ全ファームの選考に書類段階で落選というケースもあります。
- そのため、現職に自身が無い方ほどコンサル業界の選考に精通した転職エージェントのレビューを通すことをオススメします。
未経験からコンサルに転職できる学歴
基本的には地頭を求めているので、コンサルティングファームに在籍している社員は旧帝大早慶出身者が中心です。
日東駒専でも転職できたケースも最近増えていますが、その場合は採用ポジションのテーマに関連する業界経験・職務があることが必須条件です。
旧帝大早慶が多いというのは、ファーム側からすると、一言でいえば「この学歴があれば地頭力で大外しすることは少ない」という足きりのニュアンスや、採用を迷った際の保険的なニュアンスでこのような傾向になっています。
30代以降になると学歴の重要性はかなり下がってくるのですが、20代、特に第二新卒ほど学歴の重要性は高まってくる印象です。
逆に日東駒専以下の学歴の方の場合だと、第二新卒の時の場合でも、就活で入社難易度が高い企業に現職勤めているか、業界経験・職務経験でコンサルティングテーマにフィットする加点要素があるか、のいずれかがないと、ちょっと戦うのが厳しいかと思います
逆に、日東駒専以下の学歴の方でも、業界経験・職務経験でコンサルティングテーマにフィットする加点要素があれば採用可能性は十分あります。
私が知る限りでは、高卒の方でもアクセンチュア・BIG4の入社に成功している例もありますし、日東駒専の方でもMBBへの入社に成功している例もあります。
このように積んできた専門経験が一致していれば、学歴で劣っていても、トップのコンサルティングファームに入社できる可能性はゼロではないのです。
あと余談ですが「大学院ロンダリング」は効果があります。
例えば大学はFランク大学出身の方だったとしても、大学院が早慶とか旧帝大とかに住んでいればそれが最終学歴として認められます。
また MBAロンダリング、特に海外MBAロンダリングは有効です。とはいえどこのMBAでもいいわけではなく、一定ランク以上のMBAでないと評価はされませんので、国内外で有名とさrているMBAを卒業するようにしましょう。
未経験からコンサルに転職する際に求められる能力・知識
徒然と書くと、主に求められるスキル・知識は下記の通りです。
- ベーススキルとしては、「ロジカルシンキング(論理的思考力)」「仮説立案~検証能力」「図解能力」が筆頭に上がり、続いて「学習能力の高さ」「チームを牽引する/コミュニケーション力」「心理的/精神的タフネス」などが求められると思います。
- ベース知識・経験としては、「自分が担当する分野の専門知識・経験」を持っていることが求められます。例えばITコンサルタントならばIT知識・経験、戦略コンサルタントなら経営戦略に関する知識・経験、財務系コンサルタントなら財務関連の知識・経験、といった感じです。
- 最後に、「経営に関する一通りの基礎知識」がどのポジションでも多少なりとも求められます。なくても通用するポジションもありますが、あった方が役立ちます。ちなみに経営戦略に近いテーマのコンサルタントほどこの知識は「必須」となります。
総じて専門知識以上にベーススキルについて幅広く突出した能力を持っていることが重要になります。
なぜかというと、コンサルタントは「知識」で勝負しているのではなく、「知恵」で勝負しているからです(知識勝負だったら、長年その業界で仕事をしているクライアントの方が上ですよね)。
ですからコンサルの選考においても、知識の深さ以上に上記のベーススキルの高さ、つまり知恵の高さをアピールした方がいいです。
未経験からコンサルに転職する際に求められる資格
基本スタンスとしては先ほど別の質問に書いたように、コンサルタントは知識以上に知恵で勝負する仕事であるため、特定の資格は必須ではないことが殆どです。
とはいえ、採用を予定しているポジションによっては必須としているところもあります(例:財務/会計コンサルタントで公認会計士を必須とするなど)
各ポジションの資格必須有無については、コンサルに強い転職エージェントであれば大体精通していますので、受ける前に必ず確認するといいでしょう。
ちなみに他のサイトで「有効」だと書いてあった資格について自分なりの見解を書きます。
- MBA(経営学修士)
- あったほうが比較的有利なポジションは多いですね。特に戦略コンサルタントを30代で未経験で受ける場合、MBAがないと書類で弾くファームも中にはあります。
- もっとも、MBAがあっても採用が決まるわけではありません。基本的には通常面接・ケース面接でのパフォーマンスの方が重要です。
- またMBAもどこの大学院でも良いわけではなく、世間的評価の高いビジネススクールのMBAでないと評価にまではならないのでご留意ください。
- 中小企業診断士
- 基本的にはあまり有効にはならないと思います。
- なぜならコンサルティングファームの顧客は大企業がほとんどなので、知識の種類がちょっと違いますね。
- 公認会計士
- 財務/会計系コンサルタントの場合はこれが必須となることがありますね。
- 他のコンサルタントポジションの場合は、有利になることもある、といった程度でしょうか。P/LやB/Sを作成できるスキルセットがある証明になるからです。
- TOEIC
- ファームとポジションによっては不要なところもあります。が、英語をよく使うポジション・ファームの場合はあった方がいいでしょう。最近は英語を使う案件がどのファームも増えています。
- ただ、TOEFLなり他の証明書なり何かしら英語がビジネスレベルであることを証明できれば、別にTOEICのスコアがなくても大丈夫です。
- なお、グローバルファームであるほど英語ができないとアサインできるポジションが限定されてしまうので、入社後は英語はできた方が良いです。
- キャリアコンサルタント
- 基本、この資格は不要ですね…。
- 例外的に人事組織コンサルタントの場合、ないよりはちょっと加点になる程度かなと思います。
- キャリアコンサルタント資格が有効と書いてあるサイトはまず信じない方がいいですね。
- ERPベンダー公認資格(SAP・Oracleなど)
- 業務コンサルタント・ITコンサルタントの募集ポジションによってはこれを必須としている場合もあります。
コンサルティングファームの年収事情
結論から言うと上の図の通りで、コンサルティングファーム各社の年収は国内トップクラスです。
戦略コンサルの場合は20代前半で年収1,000万円の大台に到達し、総合コンサルの場合は30歳前後で年収1,000万円に到達します。
また戦略コンサルや総合コンサルでは、順調に生き残りつつ出世した場合、40歳前後になると年収2,000万円台に到達するコンサルタントも数多く出てきます。なお戦略コンサルの場合は、マネージャー職に上がれば年収2,000万円に到達するため、30代前半で年収2,000万円に到達しても珍しくありません。
とはいえ、実力主義を前提とした給与体系制度・昇進制度を敷いている会社が多いため、40歳まで働き続けるコンサルタントはややまれでしょう。ほとんどの方が40歳に到達する前に別の業界に転身していきます。
一方でシンクタンク系コンサル各社の場合は、年功序列的な年収体系を組んでいる会社が多いため、多くの方が安定的に昇進していきます。
初任給や30歳時点は総合コンサルより少し少ない程度ですが、30歳以降は急に年収上昇カーブが緩やかになります。40歳時点では大体年収1,000万円より少し多い程度であり、このまま普通の日系大企業より少し多い程度の年収でキャリアを終えることとなります。
最後にその他コンサルで2社例を挙げさせていただきましたが、実はコンサルでも事業内容によっては平凡な年収水準の会社も少なくありません。
そのため、コンサルは一般的には年収が高いのはセオリーですが、自分が受けるファームが果たして年収が高いのか低いのかは、内定を承諾する前にしっかり情報収集の上、確認するようにしましょう。
コンサル各社の年収については下記の各記事でも解説していますので、よろしければ是非ご覧ください。
◆戦略コンサルティングファーム
マッキンゼー(McKinsey)は「30歳年収1,800万円、40歳年収4,000万円」
ボストンコンサルティンググループ(BCG)は「30歳年収1,650万円、40歳年収4,000万円」
ベイン・アンド・カンパニーは「30歳年収1,700万円、40歳年収4,000万円」
A.T.カーニー(KEARNEY)は「30歳年収1,650万円、40歳年収3,500万円」
ローランド・ベルガーは「30歳年収1,650万円、40歳年収3,500万円」
◆総合コンサルティングファーム
アクセンチュアは「30歳年収1,100万円、40歳年収1,600万円」
デロイトトーマツコンサルティングは「30歳年収1,000万円、40歳年収1,550万円」
PwCコンサルティングは「30歳年収1,000万円、40歳年収1,550万円」
KPMGコンサルティングは「30歳年収1,000万円、40歳年収1,400万円」
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは「30歳年収1,000万円、40歳年収1,400万円」
シグマクシスは「30歳年収1,000万円、40歳年収1,400万円」
ベイカレント・コンサルティングは「30歳年収1,050万円、40歳年収1,500万円」
アビームコンサルティングは「30歳年収850万円、40歳年収1,250万円」
◆日系シンクタンクファーム
野村総合研究所(NRI)は「30歳年収1,000万円、40歳年収1,600万円」
三菱総合研究所は「30歳年収850万円、40歳年収1,100万円」
未経験からコンサル転職後に後悔・失敗した事は?~コンサル転職者の感想~
コンサルティングファームに実際に転職した方の声によると、コンサル転職には下記のような良い点・悪い点があるようです。
残業については「改善傾向にある」という声も「徹夜続きだ」という声も両方ありました。総じて昔より改善傾向であるものの、ファームやプロジェクトによっては相変わらず残業が激しい職場もあるようです。
コンサルに転職して良かった点
- 一流企業の一流人材をもってしても解くのが困難な経営課題が寄せられるだけあって、どの仕事でもエキサイティングである(戦略コンサル転職者)
- 誰もが知る日本の大企業のプロジェクトばかりになるため、「社会を動かしている「社会をよりよくしている」という実感が持てる。(総合コンサル転職者)
- クライアントやチームに対してバリューを出している限り、年齢・性別・国籍など一切関係なく昇進できる。(戦略コンサル転職者)
- 会社のブランド力は抜群で、3年働くと転職には全く困らない(総合コンサル転職者)
- ロジカルシンキングを中心に、ビジネスマンとしてのスキルを圧倒的なスピードで高めることができる(戦略コンサル転職者)
- 「考える力」がとてもつく。なぜこの問題が起きるのか、どうやったらこの問題が解決できるのか、汎用的なコンサルスキルが鍛えられる環境である(総合コンサル転職者)
- 経営層がクライアントになる。そのため、早くから経営視点を磨くことができる(戦略コンサル転職者)
- コンサルタントだけど時間通りに帰りたい人には良い職場だ(総合コンサル転職者)
- 海外での経験を積める機会が多い。実際に1年間の大半を海外のオフィスで働くことができた(戦略コンサル転職者)。
- 自己成長を支援してくれる。例えば、資格試験に対して、休暇取得や金銭的な補助でサポートしてくれる(総合コンサル転職者)
- よほどの事がなければ毎年70~100万円ずつ給料が上がっていく(総合コンサル転職者)
コンサルに転職して良くなかった点・後悔した点
- プロジェクトによっては激務になりうるケースが存在し、二徹などが当たり前になる期間もある(戦略コンサル転職者)
- ワークライフバランスが悪く、平日はプライベート生活がないに近しい(総合コンサル転職者)
- 一度悪い評判が社内に回ってしまうと挽回はほぼ不可能で、長い間プロジェクトにアサインされない状態となってしまう。中途ではじめてコンサルタントになる人は、会社に頼らず独学することが必要(戦略コンサル転職者)
- ロジカルシンキングは必須。だからロジカルシンキングが得意ではない人にとっては大分つらい環境である(総合コンサル転職者)
- 男女平等の機会は与えられているが、精神的負荷を考えると、子育てなどを並行させるのは並大抵の努力では難しい(戦略コンサル転職者)
- 良くも悪くもフラットであり、前職でのキャリアはまったくといっていいほど評価されない。前職でのキャリアを活かしたい場合には、不適切(戦略コンサル転職者)
- 英語ができなければ、プロジェクトへのアサインの選択肢がほとんどない。ITトラブルのサポートや提案書の支援くらいの仕事しかできない(総合コンサル転職者)
- 問題解決に対してスピードが重要なのに対し、慢性的に人手不足で個人への負担が大きい(戦略コンサル転職者)
- 規模が大きくなってきている分、レベルの低いメンバーの入社が相次いでおり、優秀な人と働ける機会が減っている(総合コンサル転職者)
- あくまでもアドバイザーの立場なので、自分で組織を動かして結果を出していくという人には向いていない(戦略コンサル転職者)
- 人数が多すぎて裁量が少なく、無為な時間を過ごしていると感じる(総合コンサル転職者)
- 人の入れ替わりが激しい(戦略コンサル転職者)
未経験からコンサル転職した後のネクストキャリアは?
コンサル出身者のネクストキャリアは、他のコンサル、日系大企業、外資、スタートアップ、独立、起業と多種多様です。
コンサル出身者は、戦略・DXへの知見が深く、そして地頭のよさからハイポテンシャルを備えた人材が多いため、基本的にその次のキャリアの選択肢は多種多様です。
上記にあげたように、ほぼすべてのエリートキャリアに進むことができます。特に他のコンサルや日系大企業からは非常に高い評価と待遇を得ることができます。
また最近はフリーコンサルタントとして働ける環境が整備されたこともあり独立も容易ですし、起業を成功したコンサル出身者も数多くいます。
ポストコンサル転職については下記の記事でも簡単に解説していますので、ご覧ください。
但し、注意点としてはコンサル出身者だからといって、スタートアップのCxOに即転職できるかは否かは保証されていませんし、起業の成功確度も他のキャリアに比べて突出して上がるわけではありません。
なぜなら、コンサル出身者が市場価値として買われる点は「企画力」ですが、市場価値としての弱点は「実行力」に乏しいことだからです。
そのため、企画だけで仕事が済んでしまうコンサルや規模の大きい企業ほど総じて高評価を得やすいですが、成果を出すためには企画力だけでなく実行力も問われるスタートアップCxOや起業においては、評価に限界がありますのでご留意ください。
もちろん地頭の良さを買われて一定は評価はされますので、ポジションを問わなければスタートアップは十分転職できます。
【参考】コンサルティングファーム各社の選考対策方法・転職成功方法・面接内容・面接フロー
以上、色々解説してきましたが本サイトでは、他のコンサルティングファームを受ける際の「選考対策」「面接内容」「選考フロー」「使うべき転職エージェント・転職サイト」について順次解説しています。興味がある方はこちらの記事も参考にしてください。
【元社員が語る】コンサルティングファーム各社の選考対策方法・面接内容・選考フロー
【元コンサルが語る】コンサルティングファームに転職する際の基本的な対策方法、選ぶべきエージェント
業種別・年代別のおすすめ転職サイト・転職エージェント
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