転職サイト/就活サイトの中の人 (@tennakanohito)です。今回は不動産業界の平均年収と年収ランキングをまとめました。
同じ不動産業界でも事業内容によって年収に差が大きく生じます。今回はランキングと共にその傾向を簡単にまとめました。
データソースは上場している不動産業界138社の有価証券報告書です(企業価値検索サービス Ullet(ユーレット)を使用)。有価証券報告書で公開されている各社の2019年度or2020年度の各社平均年収を基にしています。
不動産業界の平均年収
まずは不動産界の全体平均(※)です。下記のようになりました
分類(東証の業種区分に準ずる) |
平均年収 |
平均年齢 |
---|---|---|
不動産業界全体 |
662万円 |
38.6歳 |
(参考)上場企業3,774社全体 |
614万円 |
40.8歳 |
【コメント】
- 不動産業界全体では平均662万円と、上場企業全体の平均と比較しても高い結果となりました。
- 平均年齢も上場企業全体平均より低く、平均年収は他業界と比較しても高水準です。
※注:138社のうち3社は該当数字がないため、算出時に除外しております。
不動産業界の年収ランキング上位10社
続けて、年収ランキングTOP10です。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
---|---|---|---|
1位 |
ヒューリック |
不動産業 |
1530万円 |
2位 |
日本商業開発 |
不動産業 |
1500万円 |
3位 |
三井不動産 |
不動産業 |
1263万円 |
4位 |
三菱地所 |
不動産業 |
1247万円 |
5位 |
東急不動産ホールディングス |
不動産業 |
1113万円 |
6位 |
ランドビジネス |
不動産業 |
1099万円 |
7位 |
野村不動産ホールディングス |
不動産業 |
1022万円 |
8位 |
平和不動産 |
不動産業 |
978万円 |
9位 |
東京建物 |
不動産業 |
958万円 |
10位 |
ダイビル |
不動産業 |
952万円 |
【コメント】
- トップ10のうち年収1000万円を超えた企業は、7社もありました。
- 1位と2位は大差なく、1500万円を超えています。
- トップ10に不動産業界で御三家といえる財閥系3社のうち2社三井不動産、三菱地所が入っています。
- 1位のヒューリックは御三家ではありませんが、原点は旧富士銀行(現・みずほ銀行)の銀行店舗ビル管理であり、オフィス賃貸の他に観光ビジネス、高齢者ビジネス、環境ビジネスなど展開しています。
- 2位の日本商業開発も御三家ではありませんが、2000年に設立し、不動産業界では、新興企業として独自のビジネスモデルで急成長しています。このようにトップ10は比較的有名な企業が多いですが、新興企業も少なくないことがわかります。
- トップ10の企業は、いずれも900万円以上の年収で財閥系の御三家やホールディングスなど規模の大きい会社が多数を占めています。そして事業内容の特徴としては、土地売買や不動産投資、オフィス賃貸などBtoBで高単価のビジネスを取り組んでいる企業が多いようです。
不動産業界の年収ランキング11位~30位
続けて、年収ランキング11位~30位です。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
---|---|---|---|
11位 |
いちご |
不動産業 |
938万円 |
12位 |
ロードスターキャピタル |
不動産業 |
933万円 |
13位 |
リーガル不動産 |
不動産業 |
933万円 |
14位 |
プレサンスコーポレーション |
不動産業 |
908万円 |
15位 |
霞ヶ関キャピタル |
不動産業 |
891万円 |
16位 |
レーサム |
不動産業 |
882万円 |
17位 |
アーバネットコーポレーション |
不動産業 |
877万円 |
18位 |
京阪神ビルディング |
不動産業 |
866万円 |
19位 |
エスリード |
不動産業 |
864万円 |
20位 |
プロパスト |
不動産業 |
858万円 |
21位 |
プロパティエージェント |
不動産業 |
858万円 |
22位 |
グローム・ホールディングス |
不動産業 |
851万円 |
23位 |
エスポア |
不動産業 |
827万円 |
24位 |
青山財産ネットワークス |
不動産業 |
821万円 |
25位 |
グローバル・リンク・マネジメント |
不動産業 |
819万円 |
26位 |
サムティ |
不動産業 |
817万円 |
27位 |
エフ・ジェー・ネクスト |
不動産業 |
816万円 |
28位 |
ファーストブラザーズ |
不動産業 |
807万円 |
29位 |
ディア・ライフ |
不動産業 |
800万円 |
30位 |
飯田グループホールディングス |
不動産業 |
787万円 |
【コメント】
- トップ30は1社787万円を除き全て平均年収800万円以上でした。
- トップ30の上位4社は年収900万円以上で、年収1000万円も高確率で目指せるでしょう。
- トップ30も下位の方になってくると、戸建て・マンション分譲事業や、請負工事等BtoC(コンシューマー向け)事業を主軸にしている企業が出てきていました。
- トップ30は、不動産が主軸収益でない、規模が小さい、少額金額の取り扱いが多いなど様々な業態の企業がでてきていますね。
不動産業界の年収ランキング31位~138位
31位以下の結果はこのようになりました。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
---|---|---|---|
31位 |
ランド |
不動産業 |
782万円 |
32位 |
トーセイ |
不動産業 |
775万円 |
33位 |
エー・ディー・ワークス |
不動産業 |
751万円 |
34位 |
東京楽天地 |
不動産業 |
744万円 |
35位 |
サンセイランディック |
不動産業 |
742万円 |
36位 |
ユニゾホールディングス |
不動産業 |
741万円 |
37位 |
フォーライフ |
不動産業 |
737万円 |
38位 |
ムゲンエステート |
不動産業 |
734万円 |
39位 |
アルデプロ |
不動産業 |
734万円 |
40位 |
セントラル総合開発 |
不動産業 |
732万円 |
41位 |
シノケングループ |
不動産業 |
729万円 |
42位 |
コスモスイニシア |
不動産業 |
728万円 |
43位 |
テーオーシー |
不動産業 |
721万円 |
44位 |
新日本建物 |
不動産業 |
715万円 |
45位 |
空港施設 |
不動産業 |
704万円 |
46位 |
RISE |
不動産業 |
699万円 |
47位 |
和田興産 |
不動産業 |
699万円 |
48位 |
THEグローバル社 |
不動産業 |
695万円 |
49位 |
イントランス |
不動産業 |
688万円 |
50位 |
ビーロット |
不動産業 |
686万円 |
51位 |
日本空港ビルデング |
不動産業 |
683万円 |
52位 |
GA technologies |
不動産業 |
682万円 |
53位 |
パーク二四 |
不動産業 |
671万円 |
54位 |
インテリックス |
不動産業 |
671万円 |
55位 |
リベレステ |
不動産業 |
667万円 |
56位 |
イオンモール |
不動産業 |
666万円 |
57位 |
プロスペクト |
不動産業 |
661万円 |
58位 |
住友不動産 |
不動産業 |
661万円 |
59位 |
タカラレーベン |
不動産業 |
661万円 |
60位 |
サンウッド |
不動産業 |
661万円 |
61位 |
アスコット |
不動産業 |
658万円 |
62位 |
三重交通グループホールディングス |
不動産業 |
655万円 |
63位 |
サンフロンティア不動産 |
不動産業 |
655万円 |
64位 |
明和地所 |
不動産業 |
654万円 |
65位 |
フージャースホールディングス |
不動産業 |
644万円 |
66位 |
デュアルタップ |
不動産業 |
642万円 |
67位 |
オープンハウス |
不動産業 |
641万円 |
68位 |
アグレ都市デザイン |
不動産業 |
640万円 |
69位 |
テンポイノベーション |
不動産業 |
637万円 |
70位 |
エリアリンク |
不動産業 |
637万円 |
71位 |
日本エスコン |
不動産業 |
628万円 |
72位 |
ウェルス・マネジメント |
不動産業 |
624万円 |
73位 |
センチュリー21・ジャパン |
不動産業 |
611万円 |
74位 |
シーアールイー |
不動産業 |
603万円 |
75位 |
エムティジェネックス |
不動産業 |
601万円 |
76位 |
ウッドフレンズ |
不動産業 |
599万円 |
77位 |
ゴールドクレスト |
不動産業 |
598万円 |
78位 |
コーセーアールイー |
不動産業 |
592万円 |
79位 |
フェイスネットワーク |
不動産業 |
584万円 |
80位 |
ハウスフリーダム |
不動産業 |
584万円 |
81位 |
マリオン |
不動産業 |
583万円 |
82位 |
ラ・アトレ |
不動産業 |
578万円 |
83位 |
スターツコーポレーション |
不動産業 |
575万円 |
84位 |
穴吹興産 |
不動産業 |
567万円 |
85位 |
ウィル |
不動産業 |
567万円 |
86位 |
AVANTIA |
不動産業 |
561万円 |
87位 |
レオパレス21 |
不動産業 |
557万円 |
88位 |
アズマハウス |
不動産業 |
555万円 |
89位 |
APAMAN |
不動産業 |
555万円 |
90位 |
フジ住宅 |
不動産業 |
554万円 |
91位 |
毎日コムネット |
不動産業 |
553万円 |
92位 |
ストライダーズ |
不動産業 |
546万円 |
93位 |
パラカ |
不動産業 |
546万円 |
94位 |
香陵住販 |
不動産業 |
538万円 |
95位 |
日神グループホールディングス |
不動産業 |
536万円 |
96位 |
グッドコムアセット |
不動産業 |
533万円 |
97位 |
ヨシコン |
不動産業 |
529万円 |
98位 |
エムジーホーム |
不動産業 |
525万円 |
99位 |
明豊エンタープライズ |
不動産業 |
521万円 |
100位 |
アズ企画設計 |
不動産業 |
519万円 |
101位 |
誠建設工業 |
不動産業 |
519万円 |
102位 |
パルマ |
不動産業 |
517万円 |
103位 |
グランディハウス |
不動産業 |
517万円 |
104位 |
イーグランド |
不動産業 |
515万円 |
105位 |
大英産業 |
不動産業 |
501万円 |
106位 |
日本社宅サービス |
不動産業 |
498万円 |
107位 |
ハウスドゥ |
不動産業 |
491万円 |
108位 |
ケイアイスター不動産 |
不動産業 |
491万円 |
109位 |
トラストホールディングス |
不動産業 |
490万円 |
110位 |
日本管理センター |
不動産業 |
487万円 |
111位 |
ハウスコム |
不動産業 |
487万円 |
112位 |
日本グランデ |
不動産業 |
486万円 |
113位 |
日住サービス |
不動産業 |
486万円 |
114位 |
ジェイ・エス・ビー |
不動産業 |
483万円 |
115位 |
ツクルバ |
不動産業 |
474万円 |
116位 |
三栄建築設計 |
不動産業 |
473万円 |
117位 |
ファースト住建 |
不動産業 |
470万円 |
118位 |
東武住販 |
不動産業 |
469万円 |
119位 |
JALCOホールディングス |
不動産業 |
462万円 |
120位 |
エストラスト |
不動産業 |
455万円 |
121位 |
ビジネス・ワンホールディングス |
不動産業 |
450万円 |
122位 |
ASIAN STAR |
不動産業 |
448万円 |
123位 |
グランディーズ |
不動産業 |
444万円 |
124位 |
アールエイジ |
不動産業 |
440万円 |
125位 |
G-FACTORY |
不動産業 |
438万円 |
126位 |
カチタス |
不動産業 |
436万円 |
127位 |
AMBITION |
不動産業 |
432万円 |
128位 |
日本アセットマーケティング |
不動産業 |
430万円 |
129位 |
エリアクエスト |
不動産業 |
420万円 |
130位 |
アズーム |
不動産業 |
408万円 |
131位 |
REVOLUTION |
不動産業 |
404万円 |
132位 |
ティーケーピー |
不動産業 |
404万円 |
133位 |
グッドライフカンパニー |
不動産業 |
377万円 |
134位 |
日本駐車場開発 |
不動産業 |
343万円 |
135位 |
ファンドクリエーショングループ |
不動産業 |
322万円 |
136位 |
スター・マイカ・ホールディングス |
不動産業 |
該当なし |
137位 |
SREホールディングス |
不動産業 |
該当なし |
138位 |
ランディックス |
不動産業 |
該当なし |
【コメント】
- 同じ上場企業でも、平均年収300万円台から700万円台と大きな開きが出ました。
- 御三家である住友不動産が58位となり、他の御三家2社と年収が約600万円ほどの差が出ました。
- 最下位の方では、個人向け賃貸、個人向けの中古物件の売買、貸会議室や駐車場など賃貸業、リフォーム業など、上位の企業と比較すると顧客単価が低い事業を展開しているところが多いという傾向がありました。
- また、不動産業界でも年収が下層の300万円台~500万円の企業が多くあり、これらの企業では年収1000万円を目指すことはまず難しいことが分かります。
不動産業界で年収1000万円以上を狙うには
不動産業界で年収1000万円以上を狙うこと、企業選定をきちんとすれば十分可能です。なぜなら、平均年収1000万円を超える企業は7社あり、業界全体の平均年収662万円と平均年収は上場企業全体平均よりも若干高い特徴があるからです。
具体的に言うと、同じ不動産業界でもBtoBの高単価の事業を展開している企業に入社した方が年収1000万に届く確率は高まるでしょう。企業規模や歴史と年収の相関性はそこまで高くないため、業態が重要です。
例えば、トップ1位のヒューリックは、中途採用組も多く、厚遇と福利厚生面で働きやすい職場環境づくりにも熱心です。このような企業への転身を狙いましょう。
一方で、個人向けの賃貸事業のようなBtoCの低単価の事業を展開している企業では、平均年収が300~400万円台という企業も少なくありません。このような企業では年収1,000万円は厳しいと思われます。事業内容によっては同じ不動産業界でも大きく年収を左右するため、年収が低い企業を選択すると、一気に年収1000万円プレーヤーを目指すことは難しくなります。
ちなみに中の人は25歳年収300万円から4回の転職を重ねた結果、30代半ばで年収1,300万円を得ることができました。
自分で4回の転職をして分かったのですが、自分にとって有効な転職サービスは自分の年収・キャリアによって下記のように違います。
現在の年収 |
使うべき転職サービス |
---|---|
年収300万以下 |
|
年収300~600万 |
〇:リクルートエージェント やJACリクルートメントやマイナビエージェントのような「総合型転職エージェント」を使うべき。 ×:リクナビNEXTのような「通常の転職サイト」は段々合わなくなる。 |
年収600~800万 |
〇:エージェントはコンサルならコンコードやアクシスコンサルティング、金融ならコトラのような「業界特化型転職エージェント」を利用すべき。 〇:この時期からビズリーチ・LinkedIn・リクルートダイレクトスカウト・Liigaのような「ハイクラス転職サイト」も併用すべき。 ×:リクルートエージェントのような「総合型転職エージェント」はもう卒業。 |
年収800~1,000万以上 |
〇:同じく「業界特化型転職エージェント」と「ハイクラス転職サイト」を併用すべきだが、年収600~800万の時以上に、ビズリーチ・LinkedIn・リクルートダイレクトスカウト・Liigaのような「ハイクラス転職サイト」をより積極的に利用すべき。 |
こちらの記事で、私が25歳年収300万円から30代半ばで年収1,300万円を得た経験談を解説していますので、宜しければ御覧ください。
他にも、「年収1,000万円/2,000万円狙える会社の条件」や「業界毎の年収の違い」、「業界別年収ランキング」について、過去に下記の記事で分析・考察しました。興味がある方は是非こちらもお読みください。
<年収1,000万円/年収2,000万円を狙える会社の条件について>
<業界別年収ランキング>