今回は農林業界・水産業界・鉱業界の平均年収と年収ランキングをまとめました。
同じ農林業界・水産業界・鉱業界でも事業内容や規模により、年収に差が大きく生じます。今回はランキングと共にその傾向を簡単にまとめました。
データソースは上場している農林業界・水産業界・鉱業界17社の有価証券報告書です(企業価値検索サービス Ullet(ユーレット)を使用)。有価証券報告書で公開されている各社の2019年度or2020年度の各社平均年収を基にしています。
- 農林業界・水産業界・鉱業界の平均年収
- 農林業界・水産業界・鉱業界の年収ランキング上位10社
- 農林業界・水産業界・鉱業界の年収ランキング11位~17位
- 農林業界・水産業界・鉱業界で年収1000万円以上を狙うには
農林業界・水産業界・鉱業界の平均年収
まずは農林業界・水産業界・鉱業界の全体平均(※)です。下記のようになりました
分類(東証の業種区分に準ずる) |
平均年収 |
平均年齢 |
農林業界・水産業界・鉱業界全体 |
625万円 |
41.2歳 |
(参考)上場企業3,774社全体 |
614万円 |
38歳 |
【コメント】
- 農林業界・水産業界・鉱業界全体では平均625万円と、上場企業全体の平均と比較して少し高い結果となりました。
- また平均年齢も上場企業全体平均より少し高いようです
農林業界・水産業界・鉱業界の年収ランキング上位10社
続けて、年収ランキングTOP10です。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
1 |
国際石油開発帝石 |
鉱業 |
922万円 |
2 |
石油資源開発 |
鉱業 |
836万円 |
3 |
日本水産 |
水産・農林業 |
801万円 |
4 |
三井松島ホールディングス |
鉱業 |
788万円 |
5 |
住石ホールディングス |
鉱業 |
776万円 |
6 |
K&Oエナジーグループ |
鉱業 |
758万円 |
7 |
マルハニチロ |
水産・農林業 |
711万円 |
8 |
日鉄鉱業 |
鉱業 |
705万円 |
9 |
極洋 |
水産・農林業 |
653万円 |
10 |
サカタのタネ |
水産・農林業 |
633万円 |
【コメント】
- トップ10の中で年収1,000万円以上を超える企業はなく、800万円を超える企業は3社のみでした。ここまでにランクインしている企業であれば年収1000万円は定年までには高い確率で目指せるでしょう。
- トップ10の1位は、国際石油開発帝石で年収900万円を超え、2位と100万円近い差がついています。
- トップ1位の国際石油開発帝石と2位の石油資源開発は、共に鉱業であり、石油・天然ガスを供給する国内のインフラには欠かせない事業を展開しています。
- トップ3位には、水産・農林業の日本水産が入り、水産・農林業で唯一800万円台の年収となっています。
- トップ4位以降から600万円~700万円台と差があり、700万円台は、マルハニチロ以外は全て鉱業で、その他600万円台は全て水産・農林業でした。
- 以上のようにトップ10の企業は、鉱業が上位を占めておりいずれも平均700万円を超えていました。一方で鉱業に比べると、水産・農林業は比較的年収が低い結果となりました。
農林業界・水産業界・鉱業界の年収ランキング11位~17位
続けて、年収ランキング11位~17位です。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
11 |
カネコ種苗 |
水産・農林業 |
554万円 |
12 |
ホクト |
水産・農林業 |
540万円 |
13 |
ホーブ |
水産・農林業 |
428万円 |
14 |
ホクリヨウ |
水産・農林業 |
423万円 |
15 |
アクシーズ |
水産・農林業 |
416万円 |
16 |
ベルグアース |
水産・農林業 |
367万円 |
17 |
秋川牧園 |
水産・農林業 |
318万円 |
【コメント】
- トップ11~17位は年収300万円台~500万円台と差が大きくありましたが、この年収帯ですと、年収1000万円を目指すことは難しいでしょう。
- 11位以下の企業はいずれも水産・農林業であり、鉱業はありませんでした。
- 11位以下の水産・農林業でも年収差は200万円ほどあり、下位の企業は、地方を主軸としたビジネス展開をしていて、上位は、日本全国と規模を広げてビジネス展開している傾向にあります。
- 以上のようにトップ11~17位は、全て水産・農林業であり、年収は500万円台以下と上場企業の平均年収を大幅に下回る年収となっていました。さらにこの中でも、ビジネス展開の規模が小さい企業はより年収が低い傾向があります。
農林業界・水産業界・鉱業界で年収1000万円以上を狙うには
農林業界・水産業界・鉱業界の場合、鉱業の企業の場合は年収1000万円以上を狙うことは可能であると考えます。しかしの水産・農林業の企業の場合かなり難しいと思われます。
鉱業はインフラに関わるビジネスを展開しているため、取り扱い金額も比較的高単価となり、また全国や世界的規模でビジネス展開をしているため、各社の平均年収は700万円~900万円と比較的高い傾向にありました。
一方で、水産・農林業は日本水産・マルハニチロは、食品を扱う大手企業で、世界的な大きい規模でビジネス展開をしており、年収は比較的高く年収1000万円は狙える可能性がありました。一方でその他の企業各社は、日本のみ、地方展開のみなど小さい規模でビジネス展開をしている企業が多く、その関係もあり平均年収は300万円~600万円と低い企業がほとんどでした。
以上を考えると農林業界・水産業界・鉱業界で年収1000万円を狙うには、企業選択が非常に大事であることが分かります。
ちなみに中の人は25歳年収300万円から4回の転職を重ねた結果、30代半ばで年収1,300万円を得ることができました。
自分で4回の転職をして分かったのですが、自分にとって有効な転職サービスは自分の年収・キャリアによって下記のように違います。
現在の年収 |
使うべき転職サービス |
---|---|
年収300万以下 |
|
年収300~600万 |
〇:リクルートエージェント やJACリクルートメントやマイナビエージェントのような「総合型転職エージェント」を使うべき。 ×:リクナビNEXTのような「通常の転職サイト」は段々合わなくなる。 |
年収600~800万 |
〇:エージェントはコンサルならコンコードやアクシスコンサルティング、金融ならコトラのような「業界特化型転職エージェント」を利用すべき。 〇:この時期からビズリーチ・LinkedIn・リクルートダイレクトスカウト・Liigaのような「ハイクラス転職サイト」も併用すべき。 ×:リクルートエージェントのような「総合型転職エージェント」はもう卒業。 |
年収800~1,000万以上 |
〇:同じく「業界特化型転職エージェント」と「ハイクラス転職サイト」を併用すべきだが、年収600~800万の時以上に、ビズリーチ・LinkedIn・リクルートダイレクトスカウト・Liigaのような「ハイクラス転職サイト」をより積極的に利用すべき。 |
こちらの記事で、私が25歳年収300万円から30代半ばで年収1,300万円を得た経験談を解説していますので、宜しければ御覧ください。
他にも、「年収1,000万円/2,000万円狙える会社の条件」や「業界毎の年収の違い」、「業界別年収ランキング」について、過去に下記の記事で分析・考察しました。興味がある方は是非こちらもお読みください。
<年収1,000万円/年収2,000万円を狙える会社の条件について>
<業界別年収ランキング>