転職サイト/就活サイトの中の人 (@tennakanohito)です。今回は医薬品業界の平均年収と年収ランキングをまとめました。
医薬品業界でも国内を中心とする日系企業か、外国企業が起点になってグローバル展開している企業かによって年収は大きく違います。今回はランキングと共にその傾向を簡単にまとめました。
データソースは上場している医薬品業界70社の有価証券報告書です(企業価値検索サービス Ullet(ユーレット)を使用)。有価証券報告書で公開されている各社の2019年度or2020年度の各社平均年収を基にしています。
医薬品業界の平均年収
まずは医薬品業界の全体平均(※)です。下記のようになりました。
分類(東証の業種区分に準ずる) |
平均年収 |
平均年齢 |
---|---|---|
医薬品業界全体 |
766万円 |
42.3歳 |
(参考)上場企業3,774社全体 |
614万円 |
40.8歳 |
【コメント】
- 医薬品業界全体では平均766万円と、上場企業全体の平均と比較しても高い結果となりました。
- 平均年齢も上場企業全体平均より少し高い程度で、平均年収は他業界と比較しても高水準です。
※注:70社のうち2社(窪田製薬ホールディングス、メディシノバ・インク)は該当数字がないため、算出時に除外しております。
医薬品業界の年収ランキング上位10社
続けて、年収ランキングTOP10です。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
---|---|---|---|
1位 |
ソレイジア・ファーマ |
医薬品 |
1459万円 |
2位 |
サンバイオ |
医薬品 |
1350万円 |
3位 |
そーせいグループ |
医薬品 |
1241万円 |
4位 |
エーザイ |
医薬品 |
1099万円 |
5位 |
第一三共 |
医薬品 |
1097万円 |
6位 |
武田薬品工業 |
医薬品 |
1093万円 |
7位 |
シンバイオ製薬 |
医薬品 |
1075万円 |
8位 |
アステラス製薬 |
医薬品 |
1071万円 |
9位 |
大塚ホールディングス |
医薬品 |
1055万円 |
10位 |
中外製薬 |
医薬品 |
983万円 |
【コメント】
- トップ10のうち9社が平均年収1000万円を超えました。
- トップ3は全社1200万円を超え、1位と3位はさらに200万円の差が出ています。
- 同じ医薬品業界でもトップ10社は業界平均年収より大幅に高く、上位3社は上場企業平均の2倍以上の平均年収となっています。
- 1位のソレイジア・ファーマと2位のサンバイオは米国を起点として事業展開がされているようです。
- トップ10の中でも年収1000万円を大幅に超える3社はいずれもグローバル展開をしている会社で、医療機器や再生細胞医薬品の開発・製造・販売、バイオベンチャーなど、特出した分野を持って展開しています。
- トップ4位以下はドラックストアでもおなじみのメジャーな企業も多く、医療用医薬品や一般用医薬品と幅広く取り扱いをしている企業です。
医薬品業界の年収ランキング11位~30位
続けて、年収ランキング11位~30位です。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
---|---|---|---|
11位 |
ペプチドリーム |
医薬品 |
978万円 |
12位 |
アンジェス |
医薬品 |
932万円 |
13位 |
大正製薬ホールディングス |
医薬品 |
924万円 |
14位 |
キョーリン製薬ホールディングス |
医薬品 |
924万円 |
15位 |
小野薬品工業 |
医薬品 |
916万円 |
16位 |
塩野義製薬 |
医薬品 |
903万円 |
17位 |
大日本住友製薬 |
医薬品 |
891万円 |
18位 |
生化学工業 |
医薬品 |
873万円 |
19位 |
ブライトパス・バイオ |
医薬品 |
872万円 |
20位 |
協和キリン |
医薬品 |
856万円 |
21位 |
田辺三菱製薬 |
医薬品 |
846万円 |
22位 |
JCRファーマ |
医薬品 |
830万円 |
23位 |
参天製薬 |
医薬品 |
818万円 |
24位 |
持田製薬 |
医薬品 |
809万円 |
25位 |
ツムラ |
医薬品 |
809万円 |
26位 |
科研製薬 |
医薬品 |
794万円 |
27位 |
あすか製薬 |
医薬品 |
794万円 |
28位 |
日本新薬 |
医薬品 |
791万円 |
29位 |
キッセイ薬品工業 |
医薬品 |
791万円 |
30位 |
ジーエヌアイグループ |
医薬品 |
769万円 |
【コメント】
- トップ30は全て平均年収700万円以上でした。トップ30の企業に入社すれば年収1000万円に届く可能性は高くなるでしょう。
- トップ30も多くは海外に拠点もあり、グローバルで展開している企業かつホールディングスなど母体が大きい企業が多いです。
- トップ30は、規模が大きく、医療用医薬品などにとどまらず、メジャーな一般用医薬品などで知られる企業が多い傾向にあるようです。
医薬品業界の年収ランキング31位~70位
31位以下の結果はこのようになりました。
順位 |
社名 |
業種 |
平均年収 |
---|---|---|---|
31位 |
大幸薬品 |
医薬品 |
767万円 |
32位 |
鳥居薬品 |
医薬品 |
751万円 |
33位 |
栄研化学 |
医薬品 |
748万円 |
34位 |
ラクオリア創薬 |
医薬品 |
740万円 |
35位 |
ロート製薬 |
医薬品 |
737万円 |
36位 |
オンコリスバイオファーマ |
医薬品 |
737万円 |
37位 |
日水製薬 |
医薬品 |
725万円 |
38位 |
カイオム・バイオサイエンス |
医薬品 |
704万円 |
39位 |
富士製薬工業 |
医薬品 |
695万円 |
40位 |
ヘリオス |
医薬品 |
695万円 |
41位 |
ゼリア新薬工業 |
医薬品 |
691万円 |
42位 |
日医工 |
医薬品 |
679万円 |
43位 |
ナノキャリア |
医薬品 |
667万円 |
44位 |
久光製薬 |
医薬品 |
654万円 |
45位 |
日本ケミファ |
医薬品 |
642万円 |
46位 |
東和薬品 |
医薬品 |
633万円 |
47位 |
カルナバイオサイエンス |
医薬品 |
623万円 |
48位 |
キャンバス |
医薬品 |
619万円 |
49位 |
メドレックス |
医薬品 |
617万円 |
50位 |
リボミック |
医薬品 |
603万円 |
51位 |
医学生物学研究所 |
医薬品 |
600万円 |
52位 |
沢井製薬 |
医薬品 |
598万円 |
53位 |
森下仁丹 |
医薬品 |
595万円 |
54位 |
カイノス |
医薬品 |
590万円 |
55位 |
ミズホメディー |
医薬品 |
587万円 |
56位 |
ビオフェルミン製薬 |
医薬品 |
587万円 |
57位 |
オンコセラピー・サイエンス |
医薬品 |
558万円 |
58位 |
DeltaーFly Pharma |
医薬品 |
554万円 |
59位 |
扶桑薬品工業 |
医薬品 |
553万円 |
60位 |
セルソース |
医薬品 |
551万円 |
61位 |
ステムリム |
医薬品 |
530万円 |
62位 |
わかもと製薬 |
医薬品 |
520万円 |
63位 |
ジーンテクノサイエンス |
医薬品 |
513万円 |
64位 |
UMNファーマ |
医薬品 |
511万円 |
65位 |
ダイト |
医薬品 |
511万円 |
66位 |
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 |
医薬品 |
503万円 |
67位 |
中京医薬品 |
医薬品 |
473万円 |
68位 |
免疫生物研究所 |
医薬品 |
413万円 |
69位 |
窪田製薬ホールディングス |
医薬品 |
該当なし |
70位 |
メディシノバ・インク |
医薬品 |
該当なし |
【コメント】
- 同じ上場企業でも、平均年収400万円から700万円台と大きな開きが出ました。
- ホールディングスやグループ下の企業、海外拠点を設けていない企業など規模が小さい企業も多くある傾向がわかります。
- 医薬品業界でも年収が下層の400万~500万円の企業は年収1000万円を目指すことは難易度がとても高いことが言えます。
医薬品業界で年収1000万円以上を狙うには
医薬品業界は、平均年収1000万円を超える企業は9社あり、平均年収800万円以上の企業は25社もありました。業界全体の平均年収766万円と平均年収は高く、1000万円以上は狙いやすい業界だと言えるでしょう。
この中で1,000万円を目指すには、海外に拠点を持ちグローバル展開をしている企業を狙うと比較的よさそうです。
一方で平均年収が500万円に満たない企業もあり、これらの企業では年収1000万円プレーヤーを目指すことは難易度が高いことが予想されます。医薬品業界で年収1000万円を狙うには、戦略的な転職計画を練るように務めましょう。
ちなみに中の人は25歳年収300万円から4回の転職を重ねた結果、30代半ばで年収1,300万円を得ることができました。
自分で4回の転職をして分かったのですが、自分にとって有効な転職サービスは自分の年収・キャリアによって下記のように違います。
現在の年収 |
使うべき転職サービス |
---|---|
年収300万以下 |
|
年収300~600万 |
〇:リクルートエージェント やJACリクルートメントやマイナビエージェントのような「総合型転職エージェント」を使うべき。 ×:リクナビNEXTのような「通常の転職サイト」は段々合わなくなる。 |
年収600~800万 |
〇:エージェントはコンサルならコンコードやアクシスコンサルティング、金融ならコトラのような「業界特化型転職エージェント」を利用すべき。 〇:この時期からビズリーチ・LinkedIn・リクルートダイレクトスカウト・Liigaのような「ハイクラス転職サイト」も併用すべき。 ×:リクルートエージェントのような「総合型転職エージェント」はもう卒業。 |
年収800~1,000万以上 |
〇:同じく「業界特化型転職エージェント」と「ハイクラス転職サイト」を併用すべきだが、年収600~800万の時以上に、ビズリーチ・LinkedIn・リクルートダイレクトスカウト・Liigaのような「ハイクラス転職サイト」をより積極的に利用すべき。 |
こちらの記事で、私が25歳年収300万円から30代半ばで年収1,300万円を得た経験談を解説していますので、宜しければ御覧ください。
他にも、「年収1,000万円/2,000万円狙える会社の条件」や「業界毎の年収の違い」、「業界別年収ランキング」について、過去に下記の記事で分析・考察しました。興味がある方は是非こちらもお読みください。
<年収1,000万円/年収2,000万円を狙える会社の条件について>
<業界別年収ランキング>