転職サイト/就活サイトの中の人 (@nakanohito4649)です。
3月1日に今年も就活解禁になりましたね。3月1日から就活を開始している人も多いと思います。
ただ結論を言うと、ベストを尽くすならば
3月1日開始はかなり遅いです。
ベストなスケジュールは、
- 大学2年の3月1日から準備開始し、
- 4月までに就活選抜コミュニティのメンバーに選ばれ、特別なトレーニング・選考パス・情報共有ネットワークを駆使し
- 夏のインターンシップの参加権をまず勝ち取る、
だと思います。
理系はまだ研究室の推薦枠があるので大丈夫ですが、授業と仕事の結びつきが少ない文系においては遅いと言わざるを得ません。今日はその理由を話します。
【執筆者】
転職サイト/就活サイトの中の人
某転職サイトと就活サイトを運営する会社の役員(CxO)です。元コンサルタント。人材業界10年目で自分も4回転職。転職市場はブラックボックスが多い事に問題意識を感じ、本サイトにて「忖度なく」知っている事を話します。twitterフォロワーは合計10,000名超。
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- 外資系の本選考は大学3年の9月~12月で既に終了
- 有力企業は優秀層を夏と冬のインターンシップで囲い込み済。3月以降はそこで残った枠の争い
- 夏と冬のインターンシップで成長した就活生に、普通の学生では3月から挑んでも勝てない
- まとめ
外資系の本選考は大学3年の9月~12月で既に終了
まず、そもそも外資系企業の本選考は、大学3年の9月~12月にほぼ終わります。
『インターンシップ』ではなく『本選考』がです。
※ちなみにマイクロソフトのような一部企業はサマーでほぼ終わります。
詳しいタイムラインは外資就活ドットコムのこちらの記事が詳しいです。
<基本的な選考スケジュール>
【外資系投資銀行】選考開始:大学3年10月頃、内定:大学3年1月頃
【外資系メーカー】選考開始:大学3年9月頃、内定:大学3年12月頃
【外資系戦略コンサル】選考開始:大学3年9月頃、内定:大学3年12月頃
一部の企業は春にも門戸を開いているんですが、残りの枠は少なめになるんですよね・・・。
有力企業は優秀層を夏と冬のインターンシップで囲い込み済。3月以降はそこで残った枠の争い
以前下記の記事でも解説しましたが、有力企業は優秀層を夏と冬のインターンシップで大部分を囲い込むと決めています。
Q.『新卒インターンシップ』は選考? A.実際は選考目的です。 - 転職サイトの中の人のここだけの話
僕の会社も難関ベンチャーと学生に言われている会社の一つですが、
採用活動で勝負をかけている時期は、実は夏と冬のインターンシップです。
春にはもうインターンシップは実施しません。
なぜなら、優秀層は3年の夏から動いており、翌年の春には就職活動をほぼ終えてしまうからです。
そして優秀層の出現率は、夏と冬のインターンが高く、3月以降になればなるほど急激に下がるからです。
だから、
大学3年の12~2月に内定を集中して出し、
大学3年の3月までに内定承諾を集中して獲得し、
大学4年の4月にはその年の採用活動をほぼ終了しています。
トイアンナさんも下記の記事で『3月は就活解禁……という名の茶番である。経団連に参加している企業も一部は半年前から選考を進めている。』と言っていますが、残念なことにまさにその通りだと思います。
就活生へ安易にベンチャーを勧める大人が多すぎてキレそう - トイアンナのぐだぐだ
夏と冬のインターンシップで成長した就活生に、普通の学生では3月から挑んでも勝てない
夏と冬のインターンシップで成長した就活生に、普通の学生では3月から挑んで勝つのは難しいと思います。なぜなら、次の2つの理由で差がつくからです。
- 『授業』と『実際に働くこと』は全然違う。そのため、インターンなどで『実際に働くことに近い経験』を多く積んだ学生の方が有利である
- 受験と同じく就活には『就活のコツ』が存在する。そのため、就活を多く経験した学生の方が『就活のコツ』が当然多く身につく
例えば、受験において、2年生から徐々に準備していた人、3年生の冬になってようやく準備した人、この両者では結果に差がつくのは当然ですよね。それと同じです。
もう少し補足します。
1.について
- 特に文系では、授業の成績や頑張りなどはほぼ評価に入りません。
- 企業は大学の授業の成績は、仕事であまり役に立たないと見ています。
- 『学生時代最も頑張ったこと』という質問が面接では頻出すると思います。なぜなら、企業は授業の成績で評価できず、仕方なく課外活動で評価するしかないから、聞いているからです。
2.について
- 『就活のコツ』についても、甘く見ないほうが良いです。
- 学生時代イケてる活動をしていた人でも、『就活のコツ』を知らないためになぜか落ち続ける、というケースが少なくありません。
- このケースの理由を解説すると、大体は、職業観が醸成されていないか、マナー・服装・言動などセルフプロデュースが下手か、のどちらかの原因であることが殆どです。
- しっかり対策をし『就活のコツ』を知っていたら、内定ホルダーになっていたはずなのに、もったいないと思います。
- 自分がイケてる学生だ、と思っている人こそ、就活を軽く見るとひどい目にあいます。
ちなみに夏のインターンシップから始めると、意外に優秀層の学生とも互角に戦えますし、インターンシップにも参加しやすいです。
なぜかというと、夏の インターンシップの段階では各優秀層の学生も、まだ職業観や就活のコツもゼロの段階で、あまり強くないからです。
ただ彼らは、冬・春と重ねる毎にどんどん成長し、手強くなってきます。
まとめ
大学3年の3月1日に就活をスタートした人は、相当遅いです。
ここから猛ダッシュで挽回してください。
可能性はゼロではありませんが、トップランナーとは周回遅れです。
ちなみに、就職浪人(就活目的での留年・休学)は有効手ではあります。どうしてもうまくいかなかったら、それもオススメです。
ちなみに卒業してからの就活は圧倒的に不利なので、卒業はしないように注意してください。